DXのブラックボックスとは?ブラックボックスの問題と解決策を考える

近年、デジタルトランスフォーメーション、いわゆる「DX」を取り入れよう!と動き出している企業も多いのではないでしょうか。最近の流行りに乗っかって、よくも分からずにDXを取り入れてしまうと、数年後に、失敗してしまう可能性もあります。今回は、DXの知識で知ってもらいたい「ブラックボックス」について、ご説明いたします。

目次

ブラックボックスとは

ブラックボックス

システムがどんな処理を実施しているかという詳細が把握できない状態のことを指しており、情報工学観点ではインプットとアウトプットのみに注目し、その処理過程には触れないというものです。

反対語としてホワイトボックスがあります。ブラックボックスが悪いことかのように感じられるかもしれませんが、システム開発におけるテスト工程ではブラックボックス試験という方法がよく利用されるように簡易に処理内容を確認する際にとても効果的です。

なぜ今ブラックボックス化が問題視されるか

ブラックボックス

現在多くの企業の関心事であるデジタルトランスフォーメーション(DX)ですが、基本的な考え方としてアナログからデジタルということへの期待値もありますが、すでに作ってしまっており稼動している既存システムに対して、昨今の安価で便利なIT技術を適用する際のトランスフォーメーションに関心があることに起因します。

つまりは、今のシステムでは、どのような作りになっているかということがわからないことには新しい技術による効果はもちろん、実現可否についても、きちんと把握が出来ません。このリスクが取れないことからDXが進まないが懸念されており、DXが進まないと新興企業や海外企業に太刀打ちすることが出来なくなります。

もう少しブラックボックスについて詳細を分類すると、文字通りソースコードや設計書などのドキュメントを見ても複雑なものになっており理解が出来ないというケースと、そもそも知っている人がいない、参考とするドキュメントがない、というケースすら存在します。

なぜブラックボックスになってしまったのか

ブラックボックス

日本のIT業界の構造としてITエンジニアは、ユーザ企業の情報システム部ではなくSIerやソフトウェアベンダに集まっております。つまりITベンダがユーザ企業の情報システム部門のアウトソース先のような役割まで持ってしまっていることも多くみられることが挙げられます。

丸投げとまではいかないですが、手厚くユーザ企業をフォローしてくれる、何かあったときにも丁寧に対応してもらるといったような基準も重要とされており、運用フェーズなどでベンダスイッチすることはリスクであり、同じベンダに任せることが安心という考えも商習慣となっておりました。こういったベンダスイッチの機会もなければ、属人的な要素が増え、客観的に状況把握するようなドキュメントなどの整理はおのずと甘めになりがちなものです。

もう1点ブラックボックスとなる要因としては、IT投資余力がある企業のほうが多いですが、オーダーメイド式の情報システムを作ってしまっており、時間をかけて様々な業務プロセスの変更を情報システム側で対応するような追加開発を積み重ねてきた結果、つぎはぎと冗長なシステムになりがちです。その結果プログラムの可読性が下がり、データベースも冗長に保持するものが増え、手が付けられない世界に進んで行ってしまうのです。

ブラックボックスをどう解決するか

ブラックボックス

ブラックボックス化されたシステムについての画期的な対策は実はあまりありません。地道に紐解いていくようなことがどこかでは必要になります。現在稼動しているものをむやみに止めることもできないですし、焼き増すことも高難易度です。プログラミング言語が古くなると理解できる有識者を探すことも大変です。

ブラックボックス化されてしまったシステムでも、性能や処理速度面で大きな問題がなければ、あえてブラックボックスの中は覗かず、そうゆうものとして扱い、必要な機能はブラックボックスの外側に実装するという考え方があります。WebサーバとDBサーバのように上位システムから呼び出されることで動作するというアーキテクチャです。それはそれで基幹システムと周辺系システムという関係をもつデザインになり、わかりやすい構成となります。

まとめ

ブラックボックス

製造業のようにシステム開発も業界標準が出来ればブラックボックスを生み出しにくくしつつ、現在のブラックボックスを透明化するためのエンジニア確保も進めやすくなると考えます。ここでの業界標準という点が、各企業内の個別事情に対応しなかればいけない点などが出てくることやシステムの提供機能により利用頻度なども変わってくるので統一しようとすると抽象度の高いところでの整理になってしまいます。

なかなかDXのためにブラックボックスにメスを入れるのは難しいところありますので、EOLのタイミングなどで次期をどうするかをキチンと議論/整理していくことが急務です。

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